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  ロープ破損例

アッセンダー等による引っ掻き

<破損の原因>

Case1:
ロープのアッセンダーへの取り付けが確実でなく、そのまま荷重を掛けた場合に、アッセンダーのカムの爪がロープの外皮を引っ掻きながら滑ることで生じる。

Case2:
アッセンダーをロープの流れる向きとは違う向きに引っ張ったりした際にロープとカムの爪の噛みあわせが悪いために、爪がロープの外皮を引っ掻きながら滑ることで生じる。

Case3:
鋲靴(スパイク付きの足袋or長靴)でロープを踏んでしまった場合に生じる。


<こんなロープに遭遇したら>


損傷がひどく、外皮の厚さのほとんどの繊維が切れている場合は、この箇所から切断処理する。

サンプルのうち、上段のような軽微の損傷の場合はそのまま利用するが、周囲にこのようなロープの破損があったことを知らせ、利用方法について注意を促す。
サンプルのうち下段のような判断に悩む損傷の場合は切断処理する。
(疑わしきは罰せよ)

アッセンダー等による引っ掻き

<破損の原因>

STOPでの下降中に2m/s以上の速度で下降したために、STOPが過熱し、ロープの外皮が熱で溶けた。
(ユベルソ、ATC、グリグリ等の下降器でも同様の現象が起きる。)


<こうならないためには>

STOPでの下降は2m/s未満の速度で行う。


<こんなロープに遭遇したら>

熱溶けがひどく、外皮の厚さのほとんどの繊維が溶けている場合は、この箇所から切断処理する。
熱溶けした外皮は硬く、STOPの通過等で曲げられる際にその箇所が割れてしまい、さらに損傷の度合いを増す。
表面的な軽微の熱溶けの場合はそのまま利用するが、周囲にこのようなロープの破損があったことを知らせ、利用方法について注意を促す。
判断に悩む場合は切断処理する。
アッセンダー等による引っ掻き

<破損の原因>

Case1:
コンクリート吹付け法面のゆるい凸にロープが擦れ続けていた。

Case2:
しらないうちに岩角等にゆるい角度でロープがこすれ続けていた。
(下りでは擦れていなくても、登りではすれてしまうケースが多い。)

Case3:
ロープの回収・整理時に地面の上を引きずったり、コンクリートや岩の角とこすれたりした。


<こんなロープに遭遇したら>

サンプルのうち、上段程度の損傷の場合はそのまま利用するが、ロープの全長に渡ってこのような磨耗状態である場合は破棄する。
サンプルのうち下段程度の磨耗がロープの1箇所のみに生じている場合は、この箇所でロープが岩角等に接触する可能性がないように配慮し利用する。
しかし、このような磨耗が複数個所ないしかなりの距離に渡って見られる場合は、この箇所を切断・破棄する。
(疑わしきは罰せよ)

アッセンダー等による引っ掻き

<破損の原因>

ロープに荷重がかかった状態で、岩やコンクリートのエッジ等にロープが擦れたため生じたもの

<こうならないためには>

ロープがエッジ等に擦れないようデビエーション、リビレイ、ロープガードの設置を行う。

<こんなロープに遭遇したら(1)>

ロープの点検、整理、洗浄時にこのような破損箇所を見つけた場合は、直ちにその箇所からロープを2つに切断し、末端処理を施す。 絶対にそのまま放置しないこと。

<こんなロープに遭遇したら(2)>

現場にてSTOPでロープを下降中にこのような破損箇所を見つけた場合、直ちにそのロープの利用を中止するか、次の処置を行い、そのまま利用する。

1. 破損箇所より上方に登り返す。
(破損に気づくのは大抵、破損箇所がSTOPを通過する時であるため。)

2.破損箇所と、人間の間でエイトノットを作る。
(誤って破損箇所より下に下降しないため。)

3. 破損箇所をナイフで切断する。 (テープなどがあれば末端処理を施す。)
4.切断し、分離した方のロープの末端をエイトノットにロープ連結の要領で連結する。
5.この後は、ノットの乗り越えを行い、引き続き下降する。


   
事務局
株式会社 ロッククライミング調査のきぃすとん 高所作業
E-mail : keystone@rope-access.co.jp
TEL : 075-721-6282
FAX : 075-721-6343